マッチングアプリを開いても、選択肢が多すぎて、結局誰にもメッセージを送れずに閉じてしまった――そんな経験はありませんか?
これは意志の弱さではなく、「ジャムの法則」と呼ばれる、よく知られた心理現象が関わっているのかもしれません。選択肢が多すぎると、かえって選べなくなってしまうという心理です。
今回は、ジャムの法則の仕組みを元になった実験とともに解説しながら、恋愛や婚活の場面でどう向き合えばいいのか、ご紹介します。
ジャムの法則とは?「選択肢が多いほど選べなくなる」心理
ジャムの法則とは、選択肢の数が増えるほど、人はかえって選ぶこと自体が難しくなり、行動そのものを起こしにくくなるという心理現象のことです。「選択回避の法則」「決定回避の法則」と呼ばれることもあります。
元になった実験|スーパーマーケットのジャム試食実験
この現象を示したことで有名なのが、2000年に心理学者シーナ・アイエンガーとマーク・レッパーが行った実験です。
実験では、アメリカのスーパーマーケットに試食コーナーを設置し、ある日は24種類のジャム、別の日は6種類のジャムを並べて、それぞれの売上を比較しました。
その結果、24種類を並べた日のほうが、通りがかった買い物客の足を止める割合は高かったものの、実際にジャムを購入した割合は、6種類を並べた日のほうが大きく上回るという結果になりました。選択肢が多いことは人の興味を引きやすい一方で、実際の決断・行動にはむしろブレーキをかけてしまう可能性がある、ということが示されたのです。
恋愛・婚活における「選択肢が多すぎる」問題
- マッチングアプリでの選びすぎ:候補が多すぎると、「もっと良い人がいるかもしれない」という気持ちが働き、なかなか一人に決められなくなることがあります
- デートプランで悩みすぎてしまう:選択肢を用意しすぎると、決めること自体に疲れてしまい、結局デート自体を先延ばしにしてしまうこともあります
- 「もっと良い相手がいるかも」という気持ち:選択肢が常に開かれていると感じることで、目の前の相手との関係にじっくり向き合いにくくなる場合があります
選択肢の多さと上手に付き合うためのポイント
①あえて候補を絞ってみる
マッチングアプリなどで多くの選択肢に迷ったときは、あえて条件を絞り込み、候補の数を意識的に減らしてみることで、一人ひとりとじっくり向き合いやすくなります。
②「完璧な選択」を求めすぎない
選択肢が多いほど「もっと良い選択肢があるかもしれない」という気持ちが強くなりがちです。完璧な相手を探し続けるのではなく、「今、目の前の相手との関係を大切にする」という視点を持つことも大切です。
③決断のための基準をあらかじめ決めておく
「これだけは譲れない」という優先順位をあらかじめ整理しておくことで、選択肢が多い状況でも、決断がしやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Q. 選択肢は少ないほうが常に良いのですか?
A. 一概には言えません。ある程度の選択肢があることは満足度の向上につながりますが、多すぎる選択肢はかえって決断を難しくする、という傾向がある、という理解が適切です。
Q. マッチングアプリでの疲れを減らすにはどうすればいいですか?
A. 条件を絞り込んで候補を減らしたり、一定期間内に決断する目安を自分の中で持っておくことが、選択疲れを減らす助けになります。
Q. なぜ選択肢が多いと決められなくなるのですか?
A. 選択肢が増えるほど、一つひとつを比較検討する負担が大きくなり、「間違った選択をしてしまうかもしれない」という不安も強くなるためだと考えられています。
まとめ
ジャムの法則は、選択肢が多すぎると、かえって決断や行動が難しくなってしまうという心理現象です。恋愛や婚活の場面でも、選択肢の多さが決断をしにくくさせている可能性があります。
あえて候補を絞り込み、自分なりの基準を持っておくことが、選択肢の多さに振り回されすぎない、心地よい向き合い方につながります。