デートの行き先を相談したら、相手が肩をすくめた。「どうでもいいと思われている?」「誘いが嫌だった?」と戸惑うことはありませんか。
肩をすくめる動作だけで、無関心や拒絶を確定することはできません。言葉が少なくて分からないときは、相手が何について迷っているのか、具体的に聞いてみましょう。
肩をすくめるしぐさは、一つの意味に決まらない
肩を持ち上げる動きに、手のひらを上に向ける、首を傾ける、眉を上げるなどの動きが伴うことがあります。ジェスチャー研究では、こうした複数の動作からなる「シュラッグ」が扱われています。
Debrasの論文「The shrug: Forms and meanings of a compound enactment」は、この動作が複数の構成要素を持つことを説明しています。ただし、その形を見分ければ誰の本音でも分かるという診断法ではありません。本記事の会話例も、動作の意味を特定した実験結果ではなく、希望を確認するための提案です。
恋愛の会話で考えられる三つの場面
答えが分からず、迷っている
まだ行ったことのない店を聞かれた、先の予定が分からないなど、すぐ答えを出せないのかもしれません。動作を「乗り気でない」と受け取る前に、今分かる範囲を聞く余地があります。
「まだ予定が分からない感じ?今決めなくても大丈夫だよ」
どちらでもよいが、言葉が足りない
本当にどちらの店でもよい場合も考えられます。ただ、相談する側が毎回一人で決めるのは負担になることがあります。「どちらでもいいなら全部任せていい」と解釈せず、決め方を相談しても構いません。
「私は和食もいいなと思ってる。苦手なものがなければ、今日はこの店にしてもいい?」
その話を続けたくない
答えづらい質問や、今は話したくない話題だった可能性もあります。ただし、肩の動きだけでそう決める必要はありません。話題を変えられる選択肢を示し、本人の返事を尊重しましょう。
「今は話しにくいかな。別の話にしても大丈夫だよ」
「肩をすくめたから脈なし」と決める前に
気になる相手の短い反応は、必要以上に重く感じられることがあります。「肩をすくめた」は見た動作で、「自分に興味がない」はそこから生まれた解釈です。二つを分けると、何を聞けばよいかを整理しやすくなります。
- 日時を決めたいなら、空いている日を聞く。
- 行き先を相談したいなら、候補と苦手なものを聞く。
- 誘いへの返事を確認したいなら、保留か辞退かを言葉で確かめる。
返事がないときや曖昧なときは、承諾として予定を進めません。「また都合が分かったら教えてね」と一度引くこともできます。はっきり断られたら、しぐさから別の本音を探して誘い直す必要はありません。
相談に答えてもらえず、寂しくなったとき
一度の動作の意味が分からなくても、何度も相談が進まず負担を感じているなら、その困り事を伝えられます。相手の性格を責めるより、具体的にしてほしいことを話しましょう。
「お店を決めるとき、私だけで選ぶのが少し負担になってきた。次は候補を一つずつ出して決めたいな」
これは「肩をすくめるのをやめて」と表情や動作そのものを管理するお願いではなく、予定の決め方を相談する表現です。相手が候補を出すのが苦手なら、選択肢を二つにする、今回は交代で担当するなど、二人が取り組める方法を探せます。
自分が肩をすくめてしまうときは、短い言葉を添える
動作だけだと伝わりにくかったと感じたら、無理に表情を作らず、意図を補えます。
- 分からない:「そのお店はまだ行ったことがなくて、分からないんだ」
- 迷っている:「どちらもよくて迷ってる。少し考えてもいい?」
- 任せたい:「今日は選んでもらえるとうれしい。次は私が考えるね」
- 話したくない:「その話は今日は控えたいな」
自分の希望を言葉にすることと、相手にすべて説明することは別です。私的な事情を詳しく話さず、返事できる範囲だけ伝えても構いません。
表情との組み合わせが気になる方は、会話中に眉を上げる心理、しぐさ全般の見方はしぐさと心理の関係も参考にしてください。
まとめ|動作の意味より、返事の内容を確かめよう
肩をすくめるしぐさを「どうでもいい」の一言で説明することはできません。何を聞いた場面だったのかを振り返り、答えが必要なら具体的な質問を一つしてみましょう。
予定が分からないなら待つ、決め方が負担なら相談する、話したくないと言われたら尊重する。本人が伝えた希望を受け止めることが、次の会話につながります。
参考資料
Debras, C. The shrug: Forms and meanings of a compound enactment. Gesture, 16(1). シュラッグの構成要素と意味を扱う論文。恋愛感情の判定法として紹介したものではありません。