ボウリングでストライクが出たとき、協力ゲームをクリアしたとき。気になる人が手を上げて、ハイタッチを求めてくれた。「距離が縮まったのかな」とうれしくなることもあるでしょう。
ハイタッチは成功や喜びを共有する場面でも行われるため、それだけで恋愛感情は判断できません。一緒に楽しめたことは大切にしつつ、接触の意味を広げすぎない受け止め方を紹介します。
ハイタッチで分かること、分からないこと
ゲームの成功直後なら、その出来事を一緒に喜ぶやり取りとして受け取れます。友人やチームメート同士でも行われる動作なので、「触れたいほど自分を好き」とは断定できません。
その瞬間のハイタッチに応じたことは、その後に手をつなぐ、肩を抱くなどの接触を望むという意味にもなりません。接触への意思は、その都度確かめる必要があります。
スポーツの接触研究を、恋愛へ置き換えない
Krausらは、NBAの2008–2009年レギュラーシーズンにおける選手の接触行動を記録し、シーズン後半の個人やチームの成績との関係を調べました。序盤の接触行動が、その後の成績と関連し、チーム内の協力行動が接触とチーム成績の関連を説明するという結果が報告されています。
これはプロのバスケットボールチームを対象とした観察研究です。接触を増やすよう無作為に割り当てた実験でも、デートでハイタッチをすると好かれるかを調べた研究でもありません。ハイタッチ一つで信頼や恋愛感情が高まる、とは結論できません。
研究で接触と協力が扱われていることを知っても、恋愛テクニックとして接触の回数を増やす理由にはしないようにしましょう。
求められたとき、どう応じる?
応じたいなら、喜びの言葉を添える
「やったね!今の連携、うまくいったね」
自分も応じたいときには、その場の喜びを伝えられます。強く手を打ち合わせたり、接触を長引かせたりする必要はありません。ゲーム中なら、道具を置いて安全に動けることも先に確認しましょう。
急な動きに戸惑ったら、ひと言確認する
「ハイタッチ?いいね」
動きが合わなかったとしても、関係の相性を判定する場面にはなりません。「タイミングずれちゃったね」と笑って終えてもよく、成功するまで繰り返す必要もありません。
触れたくないときは、別の反応でよい
「やったね!タッチは控えているから、拍手でお祝いするね」
笑顔や言葉だけで喜びを伝えることもできます。場を盛り下げたくないからといって、望まない接触に応じる必要はありません。
自分から提案するときの配慮
ハイタッチしたいと思ったら、「ハイタッチしてもいい?」と短く尋ねられます。手を突然相手の顔の前へ出したり、避けた相手へ近づき続けたりせず、返事を待ちましょう。
相手が断ったら、「もちろん。ナイスだったね」と言葉で喜びを伝えられます。一度断られた後に「これくらいいいでしょ」と押したり、拳を合わせるなど別の接触へ勝手に変えたりする必要はありません。
何度もハイタッチしてくれるのは、特別?
成功のたびに同じ反応をする人もいます。回数を数えたり、他の人と比較したりしても、恋愛感情の答えにはなりません。強く、長く、両手で、という形の違いも、好意の順位に並べられるわけではありません。
自分が楽しかったなら、「一緒にやると楽しいね」と素直に言葉にできます。また遊びたい場合は、次にしたいことを具体的に提案してみましょう。
「今日は楽しかった。今度は別の協力ゲームもやってみない?」
その返事を受け止め、ハイタッチがあったことを理由に承諾を期待しすぎないことが大切です。
手を上げたのに返してもらえなかったら
気づかなかった、意図が伝わらなかった、接触を望まなかったなど、理由は分かりません。一度のすれ違いで嫌われたと決める必要はありませんが、相手の手を取って合わせさせることも避けましょう。
「ナイスだったね」と言葉で終え、活動を続けられます。相手がタッチを控えたいと伝えたら、次からは触れない喜び方を選びましょう。
関連する喜びの伝え方は、拍手してくれる心理、挨拶の接触は握手する心理も参考にしてください。
まとめ|触れた回数より、一緒に楽しめたかを大切に
ハイタッチは喜びを交わす方法の一つですが、恋愛感情や次の接触への同意を示すものではありません。応じたいときだけ応じ、控えたい気持ちも尊重しましょう。
言葉、笑顔、拍手など、触れずに喜ぶ方法もあります。互いが無理なく参加できるやり取りを選び、また会いたい気持ちは言葉で伝えていけます。
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参考資料
Kraus, M. W., Huang, C., & Keltner, D. Tactile Communication, Cooperation, and Performance: An Ethological Study of the NBA. Emotion, 10(5), 745–749 (2010). プロスポーツの接触・協力・成績を扱う観察研究であり、恋愛やハイタッチ単独の効果を検証したものではありません。